2023.05.25 up

卵アレルギー治療の救世主、「たまこな」

近年、日本はもちろんインドネシアでも食物アレルギーを発症している人は増加しています。

食物アレルギーは、一部の食品に含まれる原因物質によって引き起こされるため、従来のアレルギー治療では、アレルギーを引き起こす可能性がある食品は避けるようにしていました。
しかし、現在は安全に摂取できる量を確認し、医師の指導のもと原因物質を多く摂取する方法がより効果的だとされています。

食物アレルギーの中でも、多くの食品に含まれている卵アレルギーの治療には、この治療法が期待されています。少量の卵が食べられるようになるだけで、子どもたちは一部のお菓子が食べられるようになり、知らないうちに卵が含まれた食品を口にしてしまっても、過剰に心配する必要がなくなります。

しかし、この治療は場合によっては1年以上の長い時間をかけて行われるため、毎日決められた量のゆで卵を用意しなければなりません。それだけでも、親にとってはかなりの手間になってしまいますし、子供によってはゆで卵の味に飽きてしまうので、味を変える工夫も必要になります。

これを解決するために、大阪府の医療センターで働く医師・榎本真宏(えのもと まさひろ)さんは、研究の末、粉末状の卵製品である「たまこな」を完成させました。たまこなには、決められた量の卵タンパク質が含まれています。これを摂取することで自分が摂取できる卵の量が分かりやすくなり、量の調整も簡単にできます。また、サツマイモや果物のような味にすることで、子どもに好かれるように工夫しています。

現在、たまこなは全国100以上の病院で販売されており、医師の許可があれば患者の家で服用することも可能です。

「アレルギー治療に別の選択肢を持つことが、家族の幸せにつながると信じています」
そう語る榎本さんのアレルギー治療に対する熱意は、今でも多くの子供たちを助けています。