前職の経験を生かして即戦力の人材として活躍。利用者や職員からも親しまれる存在に
海外で働く夢を叶えるために特定技能の資格を取得
子どもの頃から「インドネシアだけでなく、海外で経験を積んで視野を広げたい」と考えていたルシアニさん。高校卒業後は国内にある冷凍シーフード工場で2年間働いていたものの、「ここで働き続けていても先が見えない」と不安を抱えていた。そんな時、父の「何かを得たいなら自分の力でつかみ取れ」という言葉を思い出し、特定技能ビザの取得を決意した。
「K-POPが好きなので韓国で働いてみたかったのですが、韓国の就労ビザは大卒以上や専門職が条件となることが多く、私の経験では取得が難しかったため断念しました。日本は韓国の近くにありますし、“特定技能”という外国人が働くための制度が整っていたため、日本で働くことを選びました」

2022年12月に国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)に合格し、翌1月に介護の特定技能を取得。2023年に来日し、長野県の介護施設で勤務を開始した。ここでは食事や排せつ、入浴の介助といった基本業務を習得し、夜勤の仕事も経験した。
利用者が安心して過ごせるよう昼夜にわたり生活を支える

利用者の気持ちに寄り添いながら生活を支える介護の仕事は、人と接することが好きな彼女にとって大きなやりがいがあった。「介護福祉士を取得して、日本で長期的に経験を積みたい」と考え、新しい環境で成長するために、OGWPの紹介を通じて2025年8月に東京都江戸川区の「社会福祉法人自靖会 特別養護老人ホームいずみ」へ入職。わずか3ヵ月で夜勤を含む業務をマスターし、持ち前のコミュニケーション能力を生かして施設スタッフや利用者ともすぐに打ち解けた。
「前職の経験があったので、業務面で大きな苦労はありませんでした。認知症の利用者さんとお話しをする時は意思疎通が少し大変ですが、落ち着いて話を聞いてもらえるよう、ゆっくり話すように心がけています。利用者の皆さまが安心して過ごせる環境を整える仕事は、自分に合っていると思います」

月に5回ほどある夜勤シフトでは、特養ユニット型24床を担当。施設全体を巡回するリーダーと連携して、利用者たちがぐっすり寝られているか、トラブルがないかなどの気を配っている。
自国で介護施設を建てるために日本で長く経験を積みたい
ルシアニさんは介護福祉士資格の取得を目指し、勤務後も毎日勉強に励んでいる。仕事の疲れはあるものの、「自分で決めた目標なので負担には感じません」と常に前向きだ。資格取得後は日本での生活に憧れを抱く弟を呼び、一緒に暮らしたいと考えている。
「私には、インドネシアで介護施設を建てるという夢があります。その夢を叶えるために、介護福祉士の資格を取ってできるだけ長く日本で働いて、介護の知識や経験をもっと深めていきたいです」

最後に、日本で働くことを目指すインドネシアの若者たちへのメッセージを聞いた。
「日本とインドネシアでは文化も言語も違うので、仕事や生活に慣れるまでは大変だと思います。ただ、毎日勉強を重ね、正しい努力を続ければ、必ず成長のチャンスが訪れます。夢への扉が開いた時、その機会を逃さず飛び込んでいけるよう、常に努力を惜しまないでください」
日本語