「コミックフロンティア(通称:コミフロ)」は、世界最大の規模を誇る日本の同人誌即売会「コミックマーケット」の影響を受けて発足した、年に2回インドネシアで開催される即売会イベントです。ここでは、作家や一般人が趣味で制作した「同人誌」と呼ばれる発行物を中心に、さまざまなグッズが発表・頒布されています。
本イベントの19回目となる「コミックフロンティア 19(以下、コミフロ 19)」が、11月9日(土)・10日(日)の2日間にかけて、インドネシア・タンゲラン市の国際展示場「インドネシア・コンベンション・エキシビション(ICE)」で開催されました。
会場には、日本のポップカルチャーを愛する人々をはじめ多くの人が来場。チケット売り場は朝からにぎわい、参加者たちの情熱がうかがえました。
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VTuberから個人作家まで何百人ものクリエイターが作品を発表
「コミフロ」では、主にアマチュア・プロを含めた何百人ものクリエイターが手がけたオリジナル作品やファンアートが頒布されます。今回は約1000ものブースが出展。企業ブースと個人ブースの2つに分かれて作品の発表や頒布を行いました。
企業ブースでは、各企業の商品や、人気コスプレイヤー、VTuber関連のグッズが販売されていました。個人ブースでは同人誌のみならず、かばんやTシャツ、ポスター、バッジ、キーホルダーなどのかわいらしいグッズを出展している方もいました。
頒布されている作品の多くは、日本のアニメやマンガ、ゲームに影響を受けたものでしたが、中にはK-POPやアメリカのカートゥーンアニメにインスパイアされたものもあり、出展サークルの種類は多岐にわたります。来場者たちはさまざまなサークルを熱心に訪れ、思い思いに楽しんでいました。
コスプレを撮影できるエリアや、ゲーム・マンガのファンが集うエリアも!
「コミフロ19」では出展作品の購入に奔走する人々のみならず、コスプレイヤーも多く来場。日本のアニメやマンガ、アメリカで人気のアニメ番組のキャラクターに扮して楽しむ人たちの姿もありました。
また、プロ向けの撮影機材を使ってコスプレイヤーを撮影したいカメラマンのために、撮影用の特別エリアも用意されていました。
こうしたメインエリアだけでなく、会場にはコミュニティ用のエリアも設けられていました。ここではゲームやVtuber、インドネシアで発行されているマンガ、麻雀などのファンたちが集まるスペースが展開されており、集まったファンたちの交流の場となっていました。また、ジャカルタの交通に関するプロモーションブースも用意され、行政も本イベントに関心を集めていることがうかがえました。
メインステージには日本のアーティストやVTuberが出演!
また、今回のイベントにはメインステージやアクティビティステージ、パネルディスカッションなどのさまざまなイベントも用意され、会場を大いに盛り上げました。
アクティビティステージでは、「歌ってみた」のセッションをはじめ、DJによるパフォーマンスやコスプレショーが開催。また、メインステージではアニメの上映会をはじめ、インドネシアのVtuberが出演するバーチャルライブ、鈴木このみさんやうぴ子さん、和楽器バンドのボーカルを務める鈴華ゆう子さんのライブなどが行なわれました。
会場の一角にあるパネルルームでは、「科学技術がインドネシアのアニメファンたちの創作活動をどのように強化しているか」や「Web小説の作家がどのようにキャリアを積んでいくか」といった興味深い話題について、パネリストたちが議論を繰り広げました。
飲食エリアではインドネシア料理をはじめ、和食や洋食、さらには韓国料理まで、さまざまなメニューが提供。イベントを目いっぱい楽しんだ来場者たちが腹ごしらえをする姿も多く見られました。
さまざまなブースやイベントが用意された「コミフロ19」は、2日間ともに大盛況のうちに終了。インドネシアに住むポップカルチャー、日本文化のファンたちは、次回の開催を早くも待ちわびているようです。 第20回となる「コミフロ XX」は、2025年5月24日(土)・25日(日)に開催される予定です。来年の開催も楽しみですね!