
『ドラえもん』や『パーマン』の世界を見て・聞いて・体験!「川崎市 藤子・F・不二雄ミュージアム」をレポート

『ドラえもん』や『パーマン』など、多くの人気作品を生み出したまんが家、藤子・F・不二雄先生(以下、F先生)。神奈川県川崎市には、そんなF先生の作品や世界観を楽しめる「川崎市 藤子・F・不二雄ミュージアム」があります。「Japan View」編集部のインドネシア人スタッフ・ララが、このミュージアムの見どころをレポートします!
スタッフプロフィール:Rara(ララ)
2001年生まれ、ジャカルタ出身のwebデザイナーです!2023年に大空出版に入社し、ジャカルタ支部で働いていましたが、今年の2月からは東京事務所に転勤し、「Japan View」の編集を行なっています。趣味はホラー漫画を読むことで、特に伊藤潤二の作品が好きです。日本には面白い文化や楽しいお祭りがたくさんあるので、インドネシアの人たちに紹介していきたいです!

貴重なまんが原画や資料を間近で見られる!
2011年に開館した「川崎市 藤子・F・不二雄ミュージアム」では、約5万点ものまんが原画を収蔵していて、定期的に入れ替えて展示しています。
館内に入ると、まず出迎えてくれるのは「笑いの壁」。ここにはパーマン1号やのび太、コロ助など、個性豊かでかわいらしいキャラクターたちがずらりと並んでいて、一気にF先生の世界観に引き込まれます。


1階には『ドラえもん』や『パーマン』、『キテレツ大百科』などの原画を展示する「展示室Ⅰ」のほか、F先生が愛用していた仕事机や恐竜模型などの貴重な資料が見られる「先生の部屋」があり、作品の世界をじっくり味わうことができます。中にはインドネシア語に翻訳されていない作品も展示されていて、新鮮な気持ちで楽しめました!





2階にある「展示室Ⅱ」では、科学や魔法をテーマにした作品を紹介する「藤子・F・不二雄が描く チチンプイ!科学と魔法のまんが展」が開催されていました。この展示の中心にもなっている「チンプイ」は、ネズミのように小さくてとてもかわいらしく、私にとってお気に入りのキャラクターになりました。この展示は、2025年10月26日まで行われています。



そのほか、F先生の右手の銅像やトレードマークのベレー帽などが飾られた「先生のにちようび」コーナーや、F先生の作品がたっぷり読める「まんがコーナー」もあります。まんがコーナーには、なんとインドネシア語版の『ドラえもん』も!思わず夢中になって読んでしまいました。


館内では、スマートフォンで利用できる音声ガイドも用意されています。音声ガイドは日本語のほか、英語・中国語・韓国語の4言語に対応していて、日本語がわからない人でも安心です。
フォトスポットでまんがのワンシーンを再現!
展示の中で最も人気なのが、キャラクターたちと一緒に写真が撮れるフォトスポットの数々です。ここでは、そのいくつかを紹介します。
まず紹介したいのが、2階にある「きこりの泉」。ここでは、まんがに登場する“きれいなジャイアン”の登場シーンを再現できます。泉のレバーを動かすと……。



“きれいなジャイアン”が登場!あまりのインパクトに笑いがこみ上げてしまいました。泉に戻っていく様子もなかなかユニークなので、ぜひチェックしてほしいポイントです。
フォトスポットのメインとも言えるのが、3階にある「はらっぱ」です。ここでは、緑豊かな自然を背景に、ドラえもんやのび太、パーマン1号たちと一緒に写真を撮ることができます。




7つのメインフォトスポットのほか、茂みの中や屋根の上にはいくつかの隠れキャラクターが潜んでいます。熱心なファンでなければ気づかないような、レアキャラクターも紛れています。


ドラえもんのひみつ道具「どこでもドア」のモニュメントも設置されていて、本当にひみつ道具を使ったかのような写真も撮れます。F先生の作品の世界に入り込んだかのような時間を楽しめました。

オリジナルアニメが見られるシアターや、自分だけのスタンプが作れるコーナーも
すこしふしぎな体験ができるのは、2階にある「みんなのひろば」です。1/5スケールののび太の家では、専用のタブレット端末越しにのび太の部屋や居間を見ると、まんがのワンシーンが浮かび上がるしかけが。フラッシュ撮影で不思議な変化が起こる「キャラクタープレイブック」などもあり、大人も子どもも楽しめます。
奥にある「Fシアター」では、200インチのスクリーンでオリジナルアニメを上映。この日は『チンプイ エリさまのグッドラック』が上映されていて、大画面で動くキャラクターたちに思わず見入ってしまいました。上映作品は不定期で変わるので、何度訪れても新しい発見があります!



そのほかにも、ミュージアムオリジナルのカプセルトイや、オリジナルのスタンプが作れる「スタンプメーカー」が用意されています。スタンプの作り方は簡単で、ミュージアム限定のスタンプホルダーを購入してフレームやデザインを選ぶだけ。どんなスタンプを作ろうか、悩む時間も楽しいですよ!


“アンキパン”がフレンチトーストに!カフェやお土産も藤子・F・不二雄づくし
ミュージアム内を歩き回った後は、3階のミュージアムカフェで一休み。ここでは、F先生のキャラクターやひみつ道具をモチーフにしたメニューが楽しめます。

私が選んだのは、「フレンチトースト de アンキパン」と「ドラえもんブルー」。アンキパンには算数の式がプリントされていて、作中の雰囲気がしっかり再現されていました。ふわふわのフレンチトーストにバニラアイスが添えられており、やさしい甘さに癒されます。


ドラえもんブルーは、青と白の見た目がさわやかなピーチ&マスカット風味のドリンクです。上のクリームを混ぜると、まるでクリームソーダのような味わいに変化します。さらに、ストローに顔を近づけるとドラえもんになりきれるというフォトジェニックなしかけも!

家族や友人へのお土産を探すなら、出口付近にあるミュージアムショップがお勧めです。ここでは、ミュージアム限定のオリジナルグッズを購入できます。

まんがのワンシーンが描かれたポストカードやステッカーのほか、生地にドラえもんの焼き印が施されたどら焼き、思わず連れて帰りたくなるほどかわいい手のひらサイズのぬいぐるみなど、グッズのバリエーションはとても豊富。どれを買おうか、思わず目移りしてしまいます。



案内表示やバスも『ドラえもん』仕様に!
展示を見て回るだけでも十分楽しめるこのミュージアムですが、館内にはそのほかにも、来場者を楽しませるユニークなしかけが随所に用意されています。
案内表示にはドラえもんの手や各作品のキャラクターたちが描かれており、同じ施設への案内でも設置場所によってデザインが違います。どこに誰がいるのかを探しながら歩くのも、ちょっとした楽しみです。


ワクワクが詰まっているのは、ミュージアムの中だけではありません。ミュージアムと登戸駅の間ではシャトルバスが運行しており、『ドラえもん』『パーマン』『エスパー魔美』などのキャラクターが車体にラッピングされています。さらに、駅周辺は『ドラえもん』をはじめとしたF作品のキャラクターの装飾が施されていて、行きも帰りも“藤子・F・不二雄ワールド”を存分に楽しめます。

『ドラえもん』をはじめ、F先生が描く個性的なキャラクターやワクワクする作品の魅力をより深く知ることができるこのミュージアムは、まさに“夢”や“希望”がぎゅっと詰まった空間です!アニメやまんがのファンはもちろん、日本のサブカルチャーに関心がある人も、きっと楽しめる場所となるでしょう。





※展示・上映作品は期間によって変更あり
※入館は日時指定による事前予約制。入館チケットはミュージアム公式サイト内のチケット販売ページから購入可能
※特別に許可を得て撮影
©Fujiko-Pro
<公式サイト>
日本語:https://fujiko-museum.com/
英語:https://fujiko-museum.com/english.html