2025年12月11日

山梨県甲府市で「多文化交流ひろば in 甲府えびす講祭り」が開催!

山梨県に住む外国人住民への理解を深めることを目的としたイベント「多文化交流ひろばin 甲府えびす講祭り」が、11月23日にやまなしプラザ内の県民ひろばで開催されました。

「えびす講祭り」は、商売繁盛や五穀豊穣などのご利益をもたらす福の神・えびす様を祀る行事として、日本各地で旧暦10月(現在の11月頃)に行われているお祭りです。山梨県甲府市では、昭和初期に甲府商工会議所が「日頃の商売へのお礼に大安売りで応えよう」と企画したことがきっかけで、毎年「甲府えびす講祭り」が開催されています。

このお祭りの中で、山梨県は外国人住民が自国の文化を発信する場として「多文化交流ひろば」を実施。公益財団法人山梨県国際交流協会の運営のもと、外国人住民へのお神輿参加の呼びかけや、ステージパフォーマンス・屋台などを通じて文化を紹介する企画が行われました。

目玉イベントのお神輿には約800人が参加!

祭りの目玉であるお神輿では、外国人住民を含む約800人が掛け声を上げながら、山梨県庁や商店街の中央通りを練り歩きました。

技能実習生として山梨で働く中部ジャワ出身のファクルールさんも、法被を着て担ぎ手を体験。「山梨に来て2年半になりますが、お神輿を担いだのは初めて。大勢が参加しているのに列を乱さずに並んでいる姿を見て、インドネシアではなかなか見られない光景だと感動しました。あと半年で母国に帰りますが、こうした日本のよさを体感できるイベントに参加でき、とても楽しかったです」と話しました。

外国人住民たちが自国のパフォーマンスを披露

広場に設けられたステージでは、インドネシア・西ジャワの伝統舞踊「バジドル カホト」や、西アフリカの伝統楽器「ジャンベ」の演奏などが行われました。また、タイやベトナムの伝統料理、シリアの伝統工芸品を販売するブースも設けられました。

「外国人住民スピーチコンテスト」には10人が登壇し、「今思うこと」をテーマに3分間のスピーチを披露。映画『フォレスト・ガンプ/一期一会』のセリフ「人生はチョコレートの箱、開けてみるまで分からない」を引用し、自身の経験を語った古屋タンヤートンさんが1位に輝きました。

スピーチコンテストの詳しい内容はこちら!

外国人住民にとっては日本の伝統行事を体験する場となり、日本人住民にとっては山梨県で暮らす外国人たちの文化を知るきっかけとなった本イベント。運営ボランティアとして参加したインドネシア人のファドリーさんは「山梨県では今後も、その国出身の人による伝統料理を作る教室やワークショップなどが開催される予定。地域の方々を中心に、私たち外国人住民の文化を知るイベントに参加してほしい」と語っています。