ところ変われば言葉も変わる 日本の方言
日本人が話す言語は「日本語」ですが、実は地域によってさまざまな方言があることをご存じですか? その中からいくつか特徴的なものをご紹介しましょう。
日本の“お笑い”に欠かせない「関西弁」
「関西弁」は、大阪や京都などの関西地方で使われている方言です。テレビのお笑い番組などでもよく聞く方言で、「なんでやねん(=どうしてなんだよ)(冗談を言われた時の返し言葉)」「ほんま(=本当)」「おおきに(=ありがとう)」など、おもしろくて親しみの感じられる言葉です。
特に大阪では、芸人が「ボケ」と「ツッコミ」とよばれる役割に分かれて、滑稽な掛け合いや言い合いによって客を笑わせる「漫才」という伝統芸能がとても盛んです。そんな地域ですから、人々の「笑い」に対するこだわりも高いです。大阪の人たちの会話を聞いていると、テンポが良く、やりとりも面白いので、まるで漫才を見ているように感じられることもあります。
氷点下で話される方言「津軽弁」
青森県の西部、津軽地方で使われている方言です。津軽地方は、10月中旬から3月上旬まで大雪の降る極寒地域で、吹雪の日もあります。そんな環境では長い時間会話をすることも難しいため、一言がとても短くなったといわれています。例えば、「私」は「わ」、「おいしい」は「め」、「食べてください」は「け」など、最低限の発話でコミュニケーションがとれるのは津軽弁の大きな特徴です。
津軽弁の語彙は標準語とはかけ離れているため、同じ日本人が聞いてもほとんど何を言っているのか分からないほどです。
流ちょうな外国語だと思ったら・・・
「日本人でもわからない」といえば、宮崎県小林市の西諸弁です。これは小林市のPR映像ですが、「フランス語だと思って聞いていたら、実は日本語だった」ということで視聴者を驚かせ、大きな話題になりました。また、この映像の舞台である小林市の美しい風景も見どころです。
このように、日本には地域によってさまざまな方言があります。日本を訪れた際には、その地域ごとの言葉に注目してみるのも楽しいかもしれませんね。