日本のクリスマスと言えばチキンとケーキ!
クリスマスは日本でも人気の年中行事の一つです。古くは戦国時代・1552年に山口県で、カトリック教会による降誕祭のミサが行われたとの記録が残っています。その後、江戸時代には禁教令により公には行われなくなったものの、明治時代に入って復活しました。現代の日本のクリスマスは宗教色が薄れ、家族や友人・恋人と過ごす、年末の祭日という認識が強まっています。日本の一般的なクリスマスの過ごし方をご紹介します。
パーティーは24日に、友達や恋人と
クリスマス・イブは本来、日没を一日の終わりと定義する教会歴上で12月24日の夜、すなわちクリスマス当日の夜を指しています。しかし、日本の暦の上では24日の夜はクリスマスの前日であり、このことからクリスマス・イブは12月24日のことを指すと思っている人が多いです。また、日本の小・中学校が24日前後から冬休みに入ることが多いため、この日に子供たちを集めてパーティーが行なわれることが多い点も影響しているようです。また、欧米諸国と異なり、家族と静かに過ごすよりも友達や恋人とパーティーやデートをする人が多いようです。
サンタクロースは24日の夜から25日の朝にかけて良い子のもとに訪れます。「白髭をたっぷり蓄えた赤服のおじいさん」というイメージが一般的で、枕元に置かれた靴下にプレゼントを入れていくのです。
ケーキとチキンがごちそうです!
日本のクリスマスの食卓に上がる料理の代表格はフライドチキンです。これはもともと欧米諸国で降誕祭の日に七面鳥を食べていた習慣が日本に持ち込まれた際に、日本では七面鳥が手に入りづらいことと、大手フライドチキンチェーンの商業戦略が大当たりしたことが理由とされています。12月24日の夕方にフライドチキン店の前に長蛇の列ができることは一種の風物詩です。
また、食後のデザートにはケーキを食べることが一般的です。といっても、ドイツなどで食べられるシュトーレンのようにクリスマス用の特別なケーキがあるというわけではなく、普通のスポンジケーキにデコレーションをしたものが主流です。日本ならではの要素として、クリスマスツリーやサンタクロースなどのデコレーションチョコやシュガークラフトが載っているものだけではなく、ポケモンや仮面ライダーのデコレーションがされたパーティーケーキも大人気!
日本のクリスマスは24日夕方から25日までのイベントという認識が強く、26日(早ければ25日の深夜)には街中からクリスマスカラーはさっぱりなくなり、一気にお正月ムード全開になります。イベントが盛り上がる期間が2日弱と短く、また平日だった場合に特に祝日になるといったこともないため、2014年にスカイスキャナーが公開した、宗教的、思想的または個人的な理由でクリスマスを避けたい人に向けたランキング「クリスマスを避けるために行く国トップ10」ではイスラム系国家や仏教系国家を抑えて日本が一位に選ばれています。「サンタを見かけるかもしれないが、人々は25日も普通に仕事をしている」というある意味日本らしい理由かもしれません。
AFP BBnews:https://www.afpbb.com/articles/-/3034674