自然も文化も楽しめる「温泉」を知ろう
秋の深まるこの季節に行きたいのが温泉。火山の多い日本には、約3000もの温泉地があります。温泉が湧き出る泉源の数は、なんと約27000本! 北から南まで、日本にはいたるところに温泉があるのです。今回は、日本の温泉の魅力に迫ります。
日本各地に名湯が点在
日本の神話に「温泉の神」が出てくるほど、日本では古くから温泉に親しんできました。数多くある温泉のなかでも、特に「日本三大名泉」と呼ばれているのが、兵庫県の「有馬温泉」、群馬県の「草津温泉」、そして岐阜県の「下呂温泉」です(諸説あり)。東京からも近い草津温泉は、町中に温泉の温度を下げるための湯畑があるほか、歌を歌いながらお湯をかき混ぜて適温にする「湯もみ」といった独自の文化で有名です。その他、夏目漱石の小説の舞台となった愛媛県の「道後温泉」や、源泉数、湧出量が日本一の「別府温泉」といった名湯が各地に点在しています
古き良き日本と季節の美しさを感じられる
秋が深まるこの季節は、野外にある露天風呂で紅葉の美しさと温泉を一緒を楽しむことができます。また、古くからの温泉街は古くから立っている建物の宝庫。ジブリ映画『千と千尋の神隠し』のモデルの1つと言われる長野県の「四万温泉」や、昭和レトロ感満載な埼玉県の「玉川温泉」などは、古きを尊び四季を重んじる日本の精神を体現している、と言えるかもしれません。
温泉に入るのは人間だけじゃない!?
日本で温泉を楽しんでいるのは人間だけではありません。長野県の地獄谷野猿公苑では、冬の厳しい寒さを逃れるため、ニホンザルが温泉に浸かる様子を見ることができます。また、伊豆シャボテン動物公園や那須どうぶつ王国といった動物園では、のんびりと温泉につかるカピパラを観ることができ、好評を博しています。
日本人とは切っても切り離せない温泉。日本を旅する時は、近くの温泉地を調べてみると、あらたな発見があることでしょう。